木材の自社調達と自社乾燥

フジゲンは最良の木材を求めて世界各国に自ら足を運び、色合い、質感、音響効果に優れる原木を直接輸入しています。
乾燥工程後も3ヶ月から1年間は自然環境になじませ、歪みや狂いだしを行います。
さらに厳密な管理のもとで高品質な加工材に仕上げています。

木材の自社調達、木材との最初の対話

フジゲンはギターの命である木材には特にこだわりをもっています。感動を生み、安らぎを与え、愛着に応える木は、楽器を創造するために不可欠な生きたマテリアルと考えているからです。スタッフ自らが良質な木材を求めて海外に直接出向き、時には山林に足を運んで原木を選りすぐり、色合い、質感、音響効果に優れる木材のみを世界各国から輸入しています。

フジゲンはアメリカ・カナダ・ヨーロッパ・アジア各国の材木業者達との長年による直接輸入の過程の中で、彼らとの強い信頼関係・リレーションシップを築き上げてきました。 その信頼関係ゆえに、彼らは世界各国の銘木情報をいち早くフジゲンへ発信してくれます。この情報収集力がフジゲンの強みであり、それに応えるべく自ら現地へ出向くスタッフがいます。

エレキギター製作の第一歩は、世界各国より収集された多種・多量の材料を、ギター材として最適な状態に仕上げる事です。全ての木材は、入荷時点で厳しいチェックを入れ、クオリティーに達しない材はすべて排除します。フジゲン独自の乾燥工程を経て、その後3ヶ月から1年間は四季・晴雨を通じた信州の大自然の中での天然乾燥により、加湿・減湿を繰り返し、自然環境になじませ、歪みや狂いを行います。あえて材を「イジめる」ことが木との対話の第一歩です。

木材の調達風景

自社乾燥管理と名器への第一歩

ギターのクオリティーの大部分を決定付ける「木材の乾燥&シーズニング」。 楽器が使用される環境に合うように木材の水分を調整する工程を「木材乾燥」といいます。この工程を厳密に行わなければ、精度に優れた楽器、世界に通用するギターを生み出すことは出来ません。
半世紀にわたる歴史の中で、我々はフジゲン独自の乾燥システム・乾燥工程・乾燥スケジュールを作り上げてきました。

自動制御による自社独自の強制乾燥設備と、各材種別に徹底したドライングスケジュール、サンプリングシュミレーションにより木材を適切な含水率に調整します。

「人工乾燥より、天然乾燥(天乾)の方が適している」といった話もありますが、天然乾燥は気象状況に左右される上に、含水率を15%以下に下げることはほとんど不可能です。人工乾燥では10%以下まで安定的に下げ、含水率を下げることで木材の強度を上げます。こういったシステムによって、木材は楽器に適した物性を得ることができます。

現在も、退職後の第二の人生を送る土地としては憧れの地となっており、移住してくるリタイヤ組は後をたたない信州。なぜ人々は信州に移住してくるのか?海辺特有の塩風も無く、夏でもエアコンは必要の無い程の非常に過ごしやすい湿度、きれいな空気、信州特有のカラッとした風通しの良い気候を求めているからです。古来より楽器材、家具材の加工に最適と言われているこの信州の気候の中で、最終工程として行う「シーズニング」。木材乾燥直後は、表面より内部の方が若干水分を多く含んだ状態になっています。つまり内部の含水率は表面の含水率より高くなっています。含水率が一定になるようにコントロールすることを「シーズニング」と言い、この工程により木材を徐々に環境になじませます。

これらは、国内に数あるギター工場の中でも唯一フジゲンだけが長い年月をかけて築き上げてきた独自の技術であり、世界を魅了してやまないフジゲンのクラフトワーク、名器を生み出す第一歩です。

現在も長野県大町市には、世界中の銘木や楽器に適切な大量の木材が静かに眠っています。

乾燥設備

乾燥炉の灯り

11室ある強制乾燥炉

強制乾燥自動制御盤

24時間365日稼動の乾燥炉

木材のシーズニング

乾燥中のネック材