インレイワークの第一人者「ラリーロビンソン」とのコラボレーション
以前からフジゲンスタッフ自らもラリーロビンソンの工房を訪れるなど、長年にわたりコミュニケーションをとりつつ、今回のコラボレーションに関しても快諾、お互いのアイディアを出しながら最終デッサンを決定し、インレイワークされたギターをフジゲン塗装工程にてフィニッシュ。
※下の写真は、製造工程を写真撮影したもので、ラリー氏に依頼し送ってもらったものです。
FUJIGEN VIRTUOSO FLのインレイ工程で、実際の作業現場はアメリカのラリー氏の工房です。
ラリーロビンソン(Larry Robinson)のホームページはこちらから
フジゲンからデッサンのアイディア・コンセプトをラリーロビンソンに提供。ラリー氏が叩き台としてのデッサンを製作し、フジゲンスタッフが検討。ラリー氏とミーティング。。。という作業を何度も繰り返し、最終的なデッサンが決定します。メキシコ貝は、手作業による糸鋸、細かなカッティングを強いられます。中には、 右下写真にあるようなサイズのパーツも加工&ナンバリングします。
指板材、ボディー材はフジゲン本社からの支給品を使用しています。マテリアルは、フジゲンで乾燥・シーズニングを厳密に行い、品質基準(含水率等)を満たしたものを厳選、アメリカに輸出します。日本とアメリカを往復するため、より品質基準の高いマテリアルを使用しないと材の狂いなどが発生し、最終完成ギターにおけるハイクオリティーは保てません。当然、輸送時も特別梱包により、湿度管理 のことも十分考慮します。
指板(ホンジュラスローズウッド:フジゲン本社より支給したもの)にデザイン入りのペーパーを貼り付け、その上に糸鋸で切り抜かれたインレイパーツをあてがい接着剤で固定していきます。すべてのパーツに固有のナンバリングがされており、複雑なジグソーパズルの様にも見えます。
完成したインレイパーツにはペーパーが貼られておりますが、このペーパーの下は美しいアバロニインレイです。
指板をルーターにより堀加工を施します。インレイパーツを結合させたのと同じ状態でルーターリングすることにより、より精度の高い堀加工を施すことが出来ます。その後、結合されたインレイをはめ込み、最終調整をします。
最終的には、フジゲン塗装工場にてカラーリング&鏡面加工仕上げをします。ラリーロビンソン氏と、フジゲン塗装技術によりいっそう完成度の高いアートオブギターが完成します。
オリジナルアーチドトップのボディー上には、アバロニ(メキシコ貝)をメインにさまざまなマテリアルで創られたBIRDのインレイアートが施されています。また、フジゲン独自のフィンガーボード加工技術により、指板面インレイアート(ボディーと同様のコンセプト)に、CFS(サークルフレッティングシステム:フジゲンがパテントを持つフレットテクノロジー)の搭載を実現しました。