サークル・フレッティング・システム

ギター・メカニックの新技術

2002年、フジゲンは、サークル・フレッティング・システム(C.F.S)を開発。「フレット=平行」そんな常識を捨て、円弧にした発想、それは、弦楽器の音への追求の答えでした。演奏し易い形状、音の抜けの良さ、音の立ち上がりの向上、技術のハードルを越え難題を克服したからこそ生まれたこうした技術が、多くのミュージシャンからのご支援に繋がっています。

C.F.Sの技術仕様

従来のフレット・スペックは、3つの異なるスケールが存在する。
C.F.Sは、どの弦でもスペック上のスケール値と一致する。

C.F.Sの特徴

1. 各弦と各フレットが直角に交差するため、単音においてもコードにおいても音の抜けがよく、音の立ち上がりも良くクリアーなサウンドが得られ、アンサンブル時の存在感も高まります。

2. サスティーンが豊かになります。

フレッティング・図解

※フレットのRはかなり大きいものなので、フレットのRを肉眼で見分けることは難しいですが、直線をあててみると確かにRが付いていることがわかります。

※サークル・フレッティング・システムに使用しているフレット線は特殊なものではありません。通常のフレット線(直線フレット)と同様のものを使用しています。

※フレット交換は、通常のフレット交換と同様です。お近くのリペアショップにお問い合わせ下さい。その際は必ず「サークル・フレッティング・システム(C.F.S)」が搭載されていることをお伝えください。

※全モデルに採用

Benefits of C.F.S ~サークル・フレッティング・システムの魅力~

2002年、フジゲンは、円弧フレットの精微なスペックが、ナチュラルさを求めるミュージシャンの鋭い感性をサポートする。

シングル(一律)スケールがポジションを問わずクリアな響きを生む

上記のイラスト解説でわかるように、“サークル・フレッティング・システム”はフレット付き弦楽器で初めてシングル・スケールを実現した。そのためポジションを問わず弦振動が楽器本体にクリアな響きを与え、豊かなロング・トーンとアンサンブル・バランスの良さを実現している。さらにトーンにバラつきや死角のないサウンドはディストーション・サウンドにも格段の力強さを与えてくれるのである。

FUJIGENギターの精密加工技術が音に表れる

理論上では数年前に完成していた円弧状フレットではあったが、実際に製品化されるまでには技術的な紆余曲折があった。手作りで1本だけをつくるのであればまだしも、世界中の多くのミュージシャンにこの“サークル・フレッティング・システム”のアドバンテージを享受してもらうためには、ギター・ファクトリーの新たなシステム化が必要であった。世界最高峰のギター開発技術を有するフジゲンだからこそ実現したスペックとそれを製品化する精緻な製作工程。“サークル・フレッティング・システム”は良い音楽の生みの親となるべく誕生したのである。